第七章67
『奥歯の裏側』
仕切り直しの手段さえあれば、完全無欠だった。――そして、外の噂が島に届く。
🧪 頼み事
島の癒者に、顔をしかめさせる注文をする
――島の癒者、ヌル爺さん。腕をなくした剣奴に汚い布を当ててやったのが始まり。
長い時間を癒者として過ごし、傷の縫合や簡単な薬の調合はできるようになった。
そんな彼の顔を盛大に歪めて、申し訳ないとスバルも思った。
――でも、どうしても欠かせないものだった。
戦いの最中に気絶して、半端な状態で生き残ってしまう方が大問題。
――仕切り直しの手段は、あって然るべきだと。
(・∀・)
「まぁ、もうちょっと足が長い方が助かるけど」
🏆 生き延びた
決着の宣告まで、一言一句同じだった
――たくましい四本の腕を組んで、決着を見届ける島の支配者。
まさか、決着の宣告も一言一句同じとは。
「や、った……やった、やった! 生き延びた! 生き延びたぞぉぉ!!」
「僕たち、生きてる……! あ、うわあああん!」
「もしかして、死んでオド・ラグナの彼方なんじゃ……?」
オーソン、ヒッツ、ナドレイ、クオンソン、コドリー。
全員蜥蜴人だが、同じ種族は一人もいない。
――全員の個性の把握と、その連携が勝利の方程式だった。
( •̀_•́ )
「だけど、勝ったぞ……!」
⚖️ 懲罰
なぜ二度目に出たのか、と問い詰められる
( ゚д゚ )
「何考えてやがった!? いや、そもそもどうして『スパルカ』に……」
(´ー`)
「懲罰だよ、懲罰」
「グスタフさんとか看守……島の管理側に逆らうと、最初は警告、以降は懲罰」
(・・・・・・)
「悪質な違反者は呪詛の餌食」
――懲罰とは、無関係な『合』の実施する『スパルカ』への強制参加。
素性もよくわからない相手と組まされ、連携しなくてはクリアできない荒行。
剣奴たちは口を揃えて、これが剣奴孤島で一番厳しい死合いだと言った。
「まるで……」
「まるで、オーソンたちを助けようとしたみたいだった?」
「間違ってないよ。俺がいなかったら、みんな殺されてただろうし」
🤝 生きてた
せっかく再会できたのだから、と背中を押す
「みんなで、カオスフレームを目指してたんだって?」
「そういう話、ちゃんとした方がいいよ。せっかく、再会できたんだから」
「ヒアイン! ヒアインだ! 生きて……生きてた!」
(´;ω;`)
「し、シュバルツ!……ありがとよ」
✊ 掴んだもの
これは奇跡ではない、と言い切る
(╬゚д゚)
「何をいきなり……死にたいのですか!?」
(>﹏<)
「死にたくないよ!?」
(¬_¬)
「私の目から見ても危ない局面は何度もありました。これは、ただの奇跡です」
――これは奇跡なんかじゃない。
ナツキ・スバルが、クソったれな運命を足蹴にしてやった証なのだ。
🦷 最後の手段
――スバルは奥歯の後ろに『薬』の包みを押し込んだ
「では、シュバルツ様の目的というのは?」
「もう少し、待ってから話そうぜ」
「……シュバルツ様?」
(´・ω・`)
「すごい疑わしい目!」
必死の挑戦で掴んだこの周回を、うっかりミスで台無しにするなんて勘弁だった。
凡ミスで死なないよう、十分注意しなくてはいけない。
――そう考えながら、スバルは奥歯の後ろに『薬』の包みを押し込んだのだった。
📰 でかい反乱
新しく来た者たちが、外の話を持ってくる
「オーソンたちの話じゃ、カオスフレームは壊滅しちまったらしい」
――転ぶとわかっていても、転んだら痛いのと同じことだ。
(´・ω・`)
「……あの馬鹿連中、奴隷商から俺を取り戻そうとして取っ捕まったんだと」
( •̀_•́ )
「神様も運命も薄情なんだよ。だから、俺が助けた」
「街の奴らはひと塊で別のとこに……あー、曰く付きだが」
「カオスフレームの連中は、その反乱に加わってるって話だ」
(#`Д´)
「――ヨルナ様は、愚かではありません」
(;´Д`)
「わ、悪かった! 何が理由かわからねえが、悪かった!」
💭 説得力がない
頭の調子は、今の方がいいと思っている
――カオスフレームはダメでも、ヨルナと街の人たちは大丈夫。
反乱が話題になっているなら、アベルたちも無事でいるらしい。
(・・・・・・)
「……やっぱり、時間はかけられない」
ヨルナやアベルたちが合流しようとするだろうグァラルの人たち。
――レムが、心配だった。
個人的には、今の方が頭の中がすっきりしていて調子がいいと思っている。
――外見的に説得力がないのは、言い訳できないけれど。
📯 総督がお呼びだ
総督から、名指しで呼び出される
「――シュバルツ、総督がお呼びだ」
「グスタフ総督がシュバルツ様を? 何故……」
(・∀・)
「ちなみに従わない場合は懲罰? ……冗談、冗談」
「……シュバルツ様こそ、おいたはほどほどにされますよう」
(;´Д`)
「うーん、言い返せない」
「あの、そのよ……」
「お前みたいなのでも、『合』の人数が減ったら困るのは俺たちだからよ」
「ん、わかったよ。じゃあ、またあとで」
👑 落とし胤
外で出回っている噂の、人相書き
「おい、シュバルツの奴は何をしでかした……」
「シュバルツ様は、私にも隠し事をしている御方のようですので」
(・_・)
「得体の知れない奴だ……それなりの器はあるがな……」
「あいつが、なんであれをしたのかははっきりわからねえが……」
「あいつがなんであれをできたのかは、その、もしかしたら……」
( ゚д゚ )
「どうも外じゃ、皇帝の落とし胤がどっかにいるって話が出回ってるらしい」
第七章67『奥歯の裏側』終了。


ヒアイン
タンザ
ヴァイツ