リゼロを読む WEB版・初見向け解説
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206話

第七章57B

『大馬鹿と呼ばれて構わない』

銀と紅が並んで舞う。――そして、雲上から『龍』が咆哮した。

🔎 密入国

人生で一番、慌てふためくことになった

――ナツキ・スバルの行方がわからなくなり、エミリアは人生で一番慌てふためいた。

エミリア

(´・ω・`)

「お願い、スバル。――どうか、レムと一緒にへっちゃらでいて」

アナスタシア

「ウチたちはカララギの方から攻めてみるわ」

アナスタシア

(・∀・)

「ナツキくんのことも王選も、全部片付いたらお友達になろか」

エミリア

(´ー`)

「私、アナスタシアさんとお友達になれてよかった」

オットー

「――密入国です。ピックタット……僕の実家があるその街からなら」

オットー

「入り込む手段を用意できるかもしれません」

エミリア

( •̀_•́ )

「スバルたちのために、私たちができることを全部しなくちゃ」

ベアトリス

(╬゚д゚)

「何としても、スバルを無事に連れ戻すのよ。やってやるかしら」

――そうして一行は国を渡り、狂乱渦巻く城郭都市に雪をもたらした。

❄️ アイスエイジ

やりすぎないよう、注意深く力を調整する

どうして、こんなにひどいことができてしまうのか。

――だから、精一杯悔しがって、この悔しさを忘れないようにしようと思う。

エミリア「――アイスエイジ」

やりすぎないように気を付けて、注意深く、魔法の力を調整する。

――故郷のように氷漬けにするわけにはいかない。仮死状態にするのも厳禁だ。

プリシラ

「竜種は寒さに弱い。まして、凍えるような寒さを知らぬ飛竜となれば……」

エミリア

「飛竜は寒さに弱いって、飛び出す前にペトラちゃんが教えてくれたの」

プリシラ

(¬_¬)

「従僕の知恵を頼ったか。道理で、まともな策を打つと思わされたものよ」

😲 なんでこんなところに

ここはルグニカではないのに、と面食らう

エミリア

(゚д゚ )

「え、プリシラ? なんでこんなところにいるの? ここ、ルグニカじゃないのよ?」

プリシラ

「そっくり同じことを貴様に返してやる」

プリシラ

「もっとも、貴様が帝国に足を踏み入れた理由の心当たりはあるが……」

エミリア

(;´Д`)

「あ、方法は内緒ね。言っちゃいけないことになってるから」

エミリア

「あと、私が誰なのかも隠さなきゃいけないんだって」

🎭 通りすがりの精霊術師

名前も、正体も隠さなくてはならない

マデリン

(╬¬_¬)

「次から次へと、なんなんだっちゃ、お前たち」

エミリア「私の名前はエミリ……エミリー! 通りすがりの精霊術師よ!」

マデリン

「あの犬人と同じだっちゃか……?」

プリシラ

「アラキアのことなら、あれは『精霊喰らい』であって精霊術師ではない」

エミリア

(・_・)

「『精霊喰らい』ってなに? 精霊をどうするの?」

プリシラ

「聞いての通り、精霊を喰らう。その力を己の内に取り込み、十全に使う存在じゃ」

エミリア

(゚д゚ ;)

「精霊を食べちゃうの!? そんな、ひどい……」

🚫 思い上がり

ちゃんと話しましょう、と持ちかける

エミリア

「なら、ちゃんと話しましょう、マデリン」

エミリア

( •̀_•́ )

「あなたが、あの飛竜たちに街を襲わせてる張本人でしょう。それをやめてほしいの」

エミリア

「あなたが飛竜を大事に思ってるんなら、私のお願いを聞いてほしいの」

マデリン「竜に願うなんて、思い上がりも甚だしいっちゃ、人間……!」

プリシラ

「――貴様でなくとも、誰であろうと説き伏せられまいよ」

プリシラ

「あれは竜人、もとより、地に根を張るものの言葉に耳を貸すほど殊勝ではない」

エミリア

「プリシラ、いつも私に意地悪ばっかり言う子だと思ってたのに」

プリシラ

「見合わぬものに見合わぬと、そう述べることを邪険と妾は思わぬ」

🧊 一緒に止めましょう

怖がってあげることは、できない

エミリア

「一緒にあの子を止めましょう。意地悪しちゃダメよ」

プリシラ

(╬¬_¬)

「妾の行いを、稚気の表れなどと貶めるな、半魔風情が」

氷の留め具が噛み合う音がして、雰囲気が見知ったそれに戻る。

マデリン

「――竜を相手に、恐れを知らない奴らはうんざりするっちゃ」

エミリア

「私、ちょっと前におっきな龍とケンカしたばっかりなの。だから」

エミリア「あなたが怖がってほしくても、あなたを怖がってなんてあげられないわ!」

💃 技と力

技と力で、攻防を完全に封じ込める

エミリア

(・∀・)

「プリシラ! あげる!」

プリシラ

「妾でなければ指が落ちるぞ。――だが、装飾は悪くない。使ってやる」

エミリア

(╬゚Д゚)

「とやぁ!!」

エミリア

「お願い!」

プリシラ

「指図するでない」

プリシラ

「代われ」

エミリア

「とりゃ! そやや! えいたぁ!!」

――プリシラが技で、エミリアが力で、竜人の攻防を完全に封じ込める。

マデリン

(>Д<)

「――なんで、なんでなんでなんで、なんでだっちゃ!?」

マデリン

(>﹏<)

「お前らはなんだっちゃ……なんなんだっちゃ!」

エミリア

「――エミリー!」

プリシラ

「妾である」

🐉 メゾレイア

やっつけた、と思った次の瞬間

エミリア

(;´Д`)

「……やっつけた、かしら」

プリシラ

「相応の手応えはあった。生憎と、歯応えはなかったがな」

プリシラ

「竜人の上、『九神将』の地位にあるにしてはこの程度か、と言っておる」

エミリア

「その、キューシンショウもだけど、リュウビトって何なの?」

プリシラ

「古に滅んだとされる種族よ。もはや見かけることもなくなった龍と通じ合う力を持つという」

エミリア

(´・ω・`)

「龍……それって、ボルカニカとも話せる? ボケちゃってるんだけど……」

プリシラ

「よもや、貴様の口から然様な言葉が飛び出すとはな」

――負けを認め、飛竜を退かせる言葉を期待して耳を澄ませた。

しかし、紡がれたのは敗北宣言ではなかった。呟いたのはたった一言、名前だ。

マデリン「――メゾレイア」

――次の瞬間、雲上からの『龍』の咆哮が地上へと破壊を降り注がせた。

🛡️ 一枚ずつ角度を変える

六枚の天蓋が破られた刹那、光の入り方は確実に変わった

音もなく、合図もなく氷の塔が生み出され、頂に銀と紅が踊り込む。

巨大な天蓋の内側に、一回り小さい天蓋を。

さらにその内側にもう一回り小さい天蓋を。――重ねて、六枚。

その裏側で、すべらかな指が虚空へ伸び、空間を鞘とする『陽剣』が引き抜かれる。

――内から溢れる光は、万全のときと比べるべくもなく弱々しい。

一枚目、二枚目、三枚目と微々たる変化が、四枚目、五枚目でささやかな変化となり。

六枚目が破られた刹那には、光の入り方は確実に変わった。

――真紅の煌めきが、美しく鮮やかに、抗うような一閃となって放たれ――

🩸 大馬鹿

細い肩を押して、その場から突き飛ばす

完全に音が掻き消え、生まれて初めて味わう静けさが体感で十秒。

――衝撃波が城郭都市の全方位を満遍なく呑み込み、ひっくり返した。

フロップ

「ようしようし、たぶん、深刻な状況ではなさそうだぞぅ……」

南の空に厚い雲が何層にもかかり、その雲を太陽の光が貫くように降り注ぐ。

――いっそ、幻想的とさえ言える光景。

レム

「フロップさん、手伝ってください。この子を中に運ばないと……」

――その人影は小さかった。小さく、可憐で、頭に二本の黒い角があった。

意識が朦朧としたまま体を起こし、鋭い爪の腕を無造作に振り抜こうとしている。

――自分の命を大事にしろよ、フロップ。自己犠牲なんて大馬鹿のするこった。

フロップ「僕は、大馬鹿と呼ばれて構わない」

――そんな自分の答えを、好きな人たちがみんな手を叩いて笑ってくれたから。

レム

「フロップさ――」

細い肩を押して、その場から突き飛ばす。

血が散って、フロップ・オコーネルは冷たい地面に倒れ込んでいった。

第七章57B『大馬鹿と呼ばれて構わない』終了。