リゼロを読む WEB版・初見向け解説
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206話

第七章26

『踊る円卓会議』

都市は落ちた。だが敵は数でも質でも上を行く。円卓に、皇帝と紅の女が向かい合う。

🏹 戻ってきた妹

事情を知らない目には、誰が犯人に見えるか

タリッタ

( •̀_•́ )

「――動くナ」

上階が吹き飛んだ様子を見れば、襲撃があったことはわかる。

問題は、事情を把握できていないこと。

この状況では、プリシラこそ襲撃犯に見える。

タリッタ

「動けバ、その頭を射抜かせてもらウ」

プリシラ

(¬_¬)

「ほう、妾の頭をか? 折悪く、味方の窮地にも間に合わなんだ貴様が?」

アベル

(・・・・・・)

「そこまでにしておけ」

アベル

「タリッタは貴様が思うより使うぞ。容易くはない」

アベル

「だが、プリシラ……貴様、何度『陽剣』を抜いた?」

アベル

「タリッタ、矢を下ろせ。此奴は貴様の敵ではない」

タリッタ

「その女は明らかに危険でス」

アベル

「承知した上で言っている。だが、今貴様が必要なのは俺たちではない」

タリッタ

(>﹏<)

「あ、姉上……!?」

🪝 猫の手も借りたい

アルの引き上げが、案外大変だった

プリシラ

(¬_¬)

「――凡愚。貴様、あれを引き上げよ。こう騒がしくては興も削がれる」

プリシラ

「その男は妾が見ておく。なに、死なせはせぬ。余計な気を揉むな」

アルは、腕の片方を異世界に奉納してしまった身の上だ。

隻腕が相手では、選べる選択肢も限られる。

アル

(・∀・)

「これが文字通りの手一杯ってやつだな」

ナツミ

(╬゚Д゚)

「うるせぇ! 助けられるつもりがあるなら、こっちのやる気を削ぐな!」

☀️ 肝心なとこで

竜巻のとき、誰が誰を守っていたのか

ミディアム

「いいからいいから! それより、肝心なとこで倒れててごめんだよ~!」

竜巻が吹き荒れたとき、彼女はフロップフロップとウタカタウタカタ、ルイルイを守った。

結果、頭を打って動けなくなった。

だが、その奮闘で三人は無事だった。

ミディアム

「でも、ダメなんだよ。あたしはあんちゃんの護衛だから、ちゃんと仕事できなくっちゃ!」

ミディアム

「次! 次はあんな情けないとこ見せないから!」

もらいっ放しの恩、いつか返済し切れる日がくるだろうか。

❓ 棚上げの疑問

国境が固く閉じている、その理由

ナツミ

(・_・)

「なんで、お前とプリシラがここにいる?」

アル

「オレと姫さんが帝国にいる理由なんてどうでもいい」

アル

「兄弟の本音は帰り方……このおっかなくて危ねぇ国から、住み慣れた我が家に帰る方法だ。違うかよ」

痛いところを突かれ、否定する言葉が出てこない。

ナツミ

「なら、お前はその答えを持ってるのか……?」

アル

(・∀・)

「いや、悪ぃ。期待させて盛り上げといてなんだけど、知らねぇわ」

ナツミ

(╬゚д゚)

「おまっ……!」

アル

「正確には、今の帝国から出てくのは難しいって話だ。入るだけならまだしも、出るのは至難の業って状況になっちまった」

楽に国から出られる状況にして、逃がしたくない相手がいる。

――皇帝の座を追われた男を、他国へ逃がさないための国境警備。

⭕ 円卓の対極

なぜここにいるのか、と正面から聞く

ナツミ

「当たり前のようにお前がここにいる理由はなんなんだ」

プリシラ

(¬_¬)

「煩わしい問いよな。――そこな男、ヴィンセント・アベルクスと話すためよ」

ナツミ

「けど、どうやってアベルの居場所を知った?」

プリシラ

「帝都ルプガナの皇帝の玉座には、皇帝を転移させるための仕掛けがある」

プリシラ

「政変を察知する能があれば、仕掛けを通じて東の地へ逃れよう。――代々、皇帝が葬られる墓所」

アベル

(・・・・・・)

「今はアベルと呼べ。少なくとも、玉座を奪われた俺に皇帝を名乗る資格はない」

プリシラ

「殊勝、律義、馬鹿正直……いずれにせよ、ずいぶんとやわな考えをする」

プリシラ

「皇帝の玉座に座るうち、立ち上がり方も忘れたらしい」

会議室の空気が、焼ける臭いさえした。

🪭 分を弁えよ

否定しないということは、当たっている

アル

「まあまあ、落ち着けよ、ご両人。揉めても何の得にもならねぇだろ?」

アル

「グァラルに超特急で駆け付けなきゃならねぇってわかった途端、潰す勢いで飛竜を飛ばさせてよ」

プリシラ

「たわけ」

猛烈な勢いで、扇が腹に叩き込まれた。

プリシラ

「妾の心中を代弁しようなどと、思い上がりも甚だしいぞ。道化であれ、分を弁えよ」

アル

(×Д×)

「が、ガチギレがいい証拠じゃねぇか……けど、助けにきたのはホントだろ?」

明確に言葉で否定しないということは、的を射ている証だ。

🪑 所在に困って

席に困っていると、隣を勧められる

ズィクル

(´ー`)

「ナツミ嬢、もしもお困りなら私のお隣ではいかがですか」

ナツミ

(・_・)

「あの、もう気付いてると思うんですが、俺は女装ですよ?」

ズィクル

「あなたが女性を装っているのなら、私も男性を装っているようなもの」

ズィクル

「私の信じる男性像というものは、装っている相手であれ、女性相手には紳士的に振る舞うものです」

スバル「こ、これが『女好き』……」

ナツミ

「さっき上で庇ってもらってありがとうございました」

ズィクル

「いえ、とっさに体が動いただけのこと。次は同じことができるかわかりません」

ズィクル

「なにせ、私は『臆病者』でして」

⚡ 帝国最強

数で負けている上に、質でも負けるとしたら

ナツミ

(・_・)

「いくら『九神将』って言っても、ラインハルトみたいなのがいるとはとても……」

アベル

「――生憎と、そうでもない」

ナツミ

( ゚д゚ )

「うえ?」

アベル

「『九神将』には、アラキアの上に『壱』がいる。それがそうだ」

ズィクル「――セシルス・セグムント」

ズィクル

「『ヴォラキアの青き雷光』と、そう呼ばれる超級の剣士です」

ズィクル

「ルグニカの『剣聖』やカララギの『礼賛者』、グステコの『狂皇子』と並び称される存在」

アベル

「敵対すれば、瞬く間に首が飛ぶ。そういう男だ」

数で負けている相手に、質でも負けたら。

背筋が、冷たくなった。

⚖️ 族長があんな目に

捕虜を生かすか殺すかで、割れる

ナツミ

「九神将の……それも、大物を倒せたのはでかい。きっと相手の情報も持ってるんじゃないか」

アル

「情報ってのは、戦争中は金塊よりも価値があるもんだ」

クーナ

(╬¬_¬)

「待てヨ、スバルと鉄仮面。アタイはそれには反対させてもらうゼ」

クーナ

「あの女はヤバかっタ。さっさと殺しておいた方が絶対にいイ」

ナツミ

「それは……わかるけど、短絡的すぎるだろ」

クーナ

「族長があんな目に遭わされてんダ。スバルがなんて言おうト、あいつは処刑しねーと気が済まねーんだヨ」

傷が癒えても、傷付けられた事実は消えない。

💀 命を捨てかねない発言

無視できるならしてみろ、と言われて

プリシラ

「妾のアラキアへの態度はすでに決めた。そも、あれの背を斬ったのは妾じゃぞ」

プリシラ

「アラキアのため、言葉を尽くすつもりは妾にはない。――興醒めではあるが」

ナツミ

「……俺には、お前が全然わからねぇよ」

ナツミ

「でも、死んだら全部終わっちまう。命ってのは戻らないんだから」

プリシラ

「妾に命の価値を説くか。妾が他者の命の価値を測り違えるとでも?」

ナツミ

( •̀_•́ )

「――。お前だって万能じゃない。間違うことだって、あるだろ」

部屋の空気が張り詰めた。

言い終えたあとで、マズいことを言ったと気付くパターンだ。

次の瞬間には、首を刎ねられるかもしれない。

スバル「俺は、間違ってない。お前だって、間違うはずだ」

プリシラ

「――妾とて過つ、か。業腹なことよな」

訪れなかった。

プリシラ

「あれの首を刎ねる前に、使い道を模索するのもよかろうよ」

クーナ

「――っ、アタイたちに指図しようってのカ? 部外者のアンタガ」

プリシラ

「無視できるならしてみるがいい」

🚨 慌ただしい足音

話がまとまった、その直後に

アル

(´ー`)

「正直、ひやひやしたぜ。けど、これで話はまとまった!」

アル

「そしたら、嬢ちゃんが目覚めたら話を――」

ホーリィ

(>﹏<)

「――大変なノー!」

その体と息を弾ませ、彼女は言った。

ホーリィ「二人組の帝国兵が乗り込んできて、捕まえてた九神将が逃がされちゃったノー!」

第七章26『踊る円卓会議』終了。