リゼロを読む WEB版・初見向け解説
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206話

第六章90

『英雄』

監視塔の戦いが終わり、そして――第六章、最後の一話。

🕯️ さようなら

――できない約束ばかり、している

救いたかった。彼女を、この寂しい砂の塔から連れ出してやりたかった。

ナツキ・スバルはいつも、できない約束ばかりをしている。

その存在は、このプレアデス監視塔のルールそのものと結び付いていて、究極的にはレイドや、三層のモノリス同様――『試験』を進行するための舞台装置。

最後の最後まで、彼女はその『舞台装置』の役割に殉じたのだ。

ただの『舞台装置』ではありえない、そんな風穴をスバルの胸に開けていって。

スバル

「わかった。……きっといつか、俺はまたお前と出会う。だから」

スバル

「――だから、今はさようなら、シャウラ」

🦂 魔獣ちゃん

――あの、裸のお姉さんじゃない

スバル

(゚д゚;)

「いたっ! いや、わかったから、もう放していいって……いってぇ! おい、これ、耳から血が出る……こいつ! こいつ、本気で……!」

メィリィ

「……お兄さんったら、何やってるのよお」

メィリィ

「ちっちゃくても魔獣ちゃんなんだからあ、迂闊に顔に近付けたりしたら、目とか鼻とか食べられちゃっても知らないわよお」

スバル

「目とか鼻!? けど、こいつがそんな真似……」

メィリィ

「魔獣ちゃんよお、お兄さん。――あの、裸のお姉さんじゃないわあ」

それは言わずとも、小紅蠍がメィリィの加護の通じる魔獣であることの証であり――シャウラとしての自我がないこと、その証明でもあった。

💭 思い出した

――エミリアを、みんなが思い出す

エミリア

「ベアトリス! 私のこと、わかる? メィリィは?」

ベアトリス

「……心配しなくても、思い出したかしら。というか、忘れてたことを言われるまで忘れかけてたくらいなのよ。薄気味悪い感覚かしら」

メィリィ

「わたしも、ちゃあんと覚えてるわよお。お姉さんの方こそ、わたしのこととか、した約束とかちゃんと覚えてくれてるう?」

スバル

「ものすごい朗報だけど、ちゃんと整理したい。つまり? みんな、エミリアたんのことを無事に思い出したのか? それは、ええと……」

ユリウス

「――ラム女史が、ライ・バテンカイトスを討ったということだ」

💔 まだ

🟠レムを、思い出してくれたのか

この瞬間、ナツキ・スバルはひどく利己的に、エゴイスティックな希望を抱いた。

スバル

「――レムを、思い出してくれたのか?」

エミリア

「……ごめんなさい、スバル。まだ、私はレムのことを思い出せてない」

スバル

「――っ! どうして!」

ベアトリス

「ベティーも、なのよ。ラムの妹のことは、まだ思い出せてないかしら。それに……」

ベアトリス

「まだ、ユリウスのことも思い出せてないのよ。『暴食』の被害の、全部が戻ってきてるわけじゃないかしら」

ユリウス

「――『暴食』の大罪司教、ロイ・アルファルドは生け捕りにしてある。厳密には、私の『名前』は彼に奪われたモノだ。だから、まだ戻らないのだと思う」

🧣 目が覚めた

――再現ではなく、本人だった

アナスタシア

「エミリアさん、それにナツキくんらも、ずいぶんと久しぶりやねえ」

スバル

(゚o゚)

「……まさか、アナスタシアさんか?」

それは、人工精霊であるエキドナが扮し、トレースし切れなかった人間性の完全再現――否、再現ではない。

元々の本人の性質なのだ。それを、再現とは言わないだろう。

アナスタシア

「そうそう。もう、長いこと居眠りしててしもたみたいで、心配かけて悪かったわぁ」

🧣 エキドナ

「何とかね。自責の念以外では、ボクが死ぬようなことはひとまずなさそうだ」

⛓️ 封印

――信頼と実績の、封印術式

ロイ・アルファルドは、全身を黒い結晶のようなもので包み込まれ、白目を剥いた状態で拘束――否、封印されていたのだ。

ユリウス

「相手は大罪司教……ただ、身動きを封じるだけでは不十分だろう。だから、可能な限り厳重に固めておいた」

ベアトリス

「原理的には、陰魔法の応用かしら。シャマクで相手の意識を切り離して、そのまま固めてあるのよ。……これ、えげつないやり方かしら」

ユリウス

「何も、これは私が編み出した手法というわけではない。世界で最も有名な封印も、これと同じ術式を採用している。規模は桁違いだとしてもね」

エミリア

「――『嫉妬の魔女』、よね」

⚖️ 持論

――簡単に死なせる人間は、碌な結末を迎えない

スバル

「問題は、どうしてこいつを生かしておいてるのか、だ」

ユリウス

「戻ってくる確証はない。私が彼を処断しなかったのも、それが最大の理由だ」

ユリウス

「早まれば、全てを失う可能性もある」

アナスタシア

「命のあるなし、取り合い奪い合いは最後の手段。――人を簡単に死なせる人間は、碌な結末を迎えない。ホーシン語録やなしに、ウチの言葉」

スバル

「大勢を不幸にして、今だってみんなを苦しめてる。……そんな奴でも、アナスタシアさんは殺すなって言うのか」

アナスタシア

「殺さなならんときは殺すよ。そう決断するし、いざとなったら手も汚す。でも、衝動に任せるんは違う。――ナツキくんも、こっち側の人間やと思う」

アナスタシア

「せやから、いなくなった誰かのために涙も流せる。……ウチは、血も涙もない非情なナツキくんより、そっちの方が末永いお付き合いがしたい思うわ」

😴 限界

――五年以上、過ごしていたみたいに

記憶を失い、その間に何度も死に、その後にも何度も死に、記憶を取り戻すために己と向かい合い、目覚めては塔を襲う五つの障害と激突し、権能で仲間たちの負担を引き受けながら戦って、最後にはシャウラを失って。

それこそ、ほんの数日なのに、五年以上もこの塔で過ごしていたみたいに。

ベアトリス

「スバル! ああもう、やっぱり無茶しすぎたのよ!」

エミリア

「スバル、平気、大丈夫だから。今は、少しだけでいいから休んで? また、起きたらちゃんとお話ししましょう。私も、話したいことたくさんあるから」

😤 極悪人

❄️お師様の、フリューゲルが悪い人だと思う

シャウラのことはスバルの責任ではない。

エミリアたち、全員の責任であり、もっと言うなら。

エミリア

(`・ω・´)

「――お師様の、フリューゲルが悪い人だと思う」

仮に、彼が世界を救った三英傑の一人だったとしても、シャウラを寂しがらせ、スバルを泣かせた時点で、エミリアの中では極悪人の仲間入りだ。

エミリア

「あのね、スバルを『緑部屋』で休ませてあげたあとなんだけど、みんなには一緒にきてもらいたいところがあるの。……会ってもらいたい人がいて」

🐉 対面

――騎士として、これ以上の誉れはない

ボルカニカ

「――汝、塔の頂へ至りし者。一層を踏む、全能の請願者」

ベアトリス

「まま、待つのよ、待つかしら。お、驚くで済ませていい問題じゃないのよ!?」

アナスタシア

「はぁ~、さすがにウチもこれは予想外やったわ。なんやの。『神龍』さんて、大瀑布の向こうにいるって話やなかった?」

ユリウス

「このような形ではありますが、お目にかかれて光栄です。私はルグニカ王国近衛騎士団所属、ユリウス・ユークリウス。御身の逸話の数々、この胸の奥にしかと」

ユリウス

「『三英傑』の一角、レイド・アストレアと言葉を交わせただけではなく、ついには『神龍』ボルカニカと対面できたのです。ルグニカ王国の騎士として、これ以上の誉れがありましょうか。……ここは、なんという塔なのか」

🕳️ 魂が虚ろ

――ボケているのでは、なかった

エミリア

「ボルカニカなんだけど、ここで長く待ちすぎちゃったせいでボケちゃったみたいなの。体は元気だから、すごーく暴れたりするんだけど……」

ユリウス

(゚д゚)

「偉大な『神龍』が、ボケてしまった……?」

ベアトリス

「エミリア、たぶんそうじゃないかしら。これはボケてるんじゃないのよ」

🧣 エキドナ

「ああ、そうだね。最初はわからなかったが、今は感じる。これは精神の摩耗ではない。魂が虚ろなんだ」

ベアトリス

「魂が虚ろ……つまり、中身が入ってないかしら。だから、決められた発言と、限られた反応しかできない。九割寝てると思えばいいのよ」

エミリア

「九割……でも、すごーく強かったのよ?」

🧣 エキドナ

「魂が入っていたら、その比ではなかっただろうね」

🩸 龍の血

――城の血と、この龍の血は違う

ベアトリス

「ただ、魂が虚ろでも、『神龍』の肉体には違いないかしら。それなら、プリステラの人間たちを助ける方法はあるかもしれんのよ」

アナスタシア

「――なるほど。『神龍』の、龍の血を手に入れるんやね」

エミリアの、王選に参加した目的――ルグニカ王国が保存する『龍の血』を獲得し、その血を使ってエリオール大森林の凍土、その凍結を解く。

ベアトリス

「……エミリア、混乱させて悪かったかしら。ただ、エミリアが考えてる『血』と、このボルカニカの血は違うものなのよ。だから、そっちは叶わないかしら」

ベアトリス

「――最後の心の臓の響き、龍の心血として器に注がれたり。その血、真の龍の血として王城へ託され、人と龍との盟約の証とならん」

ベアトリス

「知らないのも無理ないのよ。今の話は禁書庫に封じられた記録……もはや外の世界に名の残らない、『強欲の魔女』エキドナが残した記述の一文かしら」

アナスタシア

「その血を残した龍は死んでないとおかしい……そうなると、そこで頭の中空っぽでも生きとる『神龍』さんやと筋が通らんねえ」

🤔 迷い

❄️そんなの、すごーく変なのに

しかし、それをしたいと思う反面、エミリアは迷ったのだ。

――ならば、自分は別の手段でエリオール大森林の永久凍土を溶かせるなら、もう王選に参加することを辞退し、舞台から降りるのかと。

エミリア

「……そんなの、すごーく変なのに」

エミリア

「すごーく残念なのはホントのことよ。でも、いきなりのことだったから、驚いちゃったのが大きくて、実感が湧いてなかったから……私は、へっちゃら」

むしろ、近道やズルはできないのだと、そう言われたも同然だと思える。

🚪 開く

――誰も、拒まない塔にする

エミリア

「もう、この監視塔にくるための砂丘も、誰も拒まないってこと……かな」

エミリア

「危ないこともあるかもしれないけど、それこそちゃんとみんなで気を付けて使ったらいいと思うの。私たちだけじゃ、判断できないこともたくさんあると思うし」

良くも悪くも、ここをどうにかする権利はエミリアたちにはない。

だから、もっと多くの人間で知恵を持ち寄り、一番いい方法を探すべき。

🧣 エキドナ

「……いささか他者に期待しすぎな気はするが、君らしい結論だ。ボクは、アナやユリウスが反対しないなら反対しないさ」

ベアトリス

「責任無責任の話をするなら、調べもせずにここを放棄する方がよっぽどなのよ。ベティーは反対しないかしら。個人的に、興味深くもあるのよ」

🧊 悪寒

――『神龍』が、東を見た

一層の床、柱に寄りかかる最初の姿勢に戻ったボルカニカ、その『神龍』がゆっくりと首をもたげ、塔の外に視線を向けたのだ。

それが明確におかしな態度だと、少なくともエミリアだけは感じ取った。

エミリア

(°_°)

「――なに?」

ゾクッと、背中を冷たい指でなぞられるような感覚があり、エミリアは慌てて悪寒の原因――ボルカニカの眺める方、塔の東側へと目を向けた。

👋 平手

🌸怒りではなく、泣きなさい

スバル

「もし、そこにフリューゲルがいるんなら、俺は絶対に許さねぇぞ。あいつには、言ってやりたいことが山ほどあるんだ。そうでなきゃ、シャウラは……」

ラム

「バルス、落ち着きなさい」

ラム

「自分の無力の腹いせに、シャウラを使うのはやめなさい」

ラム

「シャウラのことは聞いたわ。うるさくて品がなくて、バルスを慕うなんて目が完全に腐り切ってしまっていたけれど……消えなくちゃならないほどではなかった」

ラム

「惜しむなら、怒りではなく、泣きなさい。バルスの八つ当たりの理由にされるより、寂しいと泣かれた方がシャウラは喜ぶわ。――ラムもそうだから」

ラム

「強く想う相手だけは間違えていると、今でもそう思っているけれどね」

⏳ 消化

――食べ物なら、消化に時間がかかる

ラム

「何のことはないわ。ただ、『暴食』は他人の記憶を食べると話していたでしょう。もし、それが本当に食べ物のような扱いなら、消化に時間が影響すると思ったのよ」

ラム

「エミリア様は、奪われて数時間で取り返すことができた。なら、騎士ユリウスやプリステラの被害者、それにレムは?」

スバル

(゚д゚)

「……まさか、消化され切った?」

ラム

「――わからないわ。ただ、戻ってくるのにも相応の時間がかかるだけかもしれない。もしそうなら、希望はある」

💗 自慢の妹

ラムは、レムの姉様だもの

ラム

「『暴食』の大罪司教を倒すのに、レムの力を借りたわ。結果的に勝てたけど、その代償は大きい。……この子には、かなりの重荷を支払わせたでしょうね」

ラム

「角があった頃の働きをしたわ。バルスなら、内側から爆ぜていたぐらいの」

ラム

「そのことで、目が覚めたレムに恨まれるかもしれない。でも、悔やみはしないわ。ラムは、レムの姉様だもの。この子が憎もうと恨もうと、それは同じ。……なら、その先を良くしていくために、触れ合うだけよ」

スバル

「――。レムは、お前を憎んだりは」

ラム

(๑•̀ᴗ•́๑)

「そうでしょうね。――よくできた子だわ。自慢の妹よ」

過去を悔やむのではなく、未来を良くするために挑むと。

スバル

「結局、使わないに越したことはないんだよな……」

🍽️ 現れる

――光の消えた地点に、女の子がいた

ラム

「……何か、妙な空気を感じるのよ。これは」

不意に、『緑部屋』の中心に発生した現象――光が溢れ出し、スバルたちが驚愕する。

スバル

(゚д゚)

「――は?」

ラム

「……女の子?」

スバルは、その『女の子』の名前を知っていた。

スバル

「――ルイ・アルネブ」

🌿 精霊が消えた

――部屋が、空っぽになった

ラム

「下手な刺激はしたくないところね。……それとバルス、気付いている?」

ラム

「――部屋の治癒の効果が切れてる。精霊が、いなくなったのよ」

スバル

(゚o゚;

「え……な、嘘だろ!?」

ラム

「だとしたら、あの大罪司教と無関係ではないでしょうね」

しかし、そのラムの言葉は続けられなかった。それよりも早く――黒い終焉が、プレアデス監視塔へと襲いかかったからだ。

🌑 黒い影

――最後の障害が、この期に及んで

スバル

「パトラッシュ! ラムを――!」

――その直前、草の上を転がっているルイの姿が視界の端を過った。

スバル

「――っ! ああ、クソ! クソったれ!!」

こないと信じていたかった、五つの障害の最後の一つ――スバルに執着する、『魔女』の黒い影が、この期に及んで監視塔へと襲いかかってきていた。

ラム

「――バルス! しっかりなさい! レムが泣くわよ!!」

――それより早く、黒い影がナツキ・スバルを丸ごと呑み込んでいたからだ。

🖤 愛してる

――今は、その言葉が地雷なんだ

『――愛してる』

スバル

「悪いが、それには答えられねぇよ。……今は、その言葉は俺に地雷なんだ。そう言ってくれた相手の手を、掴み損ねたばっかなんでな」

スバル

「けど、負けねぇよ。俺は、負けない。何度でも、戦う。何度でも何度だって、戦う。今度こそ、約束を守る」

スバル

「――明日の明日のために、何度だって戦ってやるよ」

ボルカニカ

「――我、ボルカニカ。古の盟約により、頂へ至る者の志を問わん」

次の瞬間、直上より降り注ぐ凄まじい青い光が、世界を包む闇を直撃した。

🌱 草原

――砂丘では、ありえない光景

スバル

「いや、どんだけ甘えんだ……お前、そんな可愛いとこ見せて、次のヒロインレースでトップに躍り出る気……」

ルイ

「あーぅ?」

スバル

(゚Д゚;)

「う、おわあああ――っ!?」

スバル

「な、な、な、なんだ、てめぇ!? 何のつもりだ!? また、俺をおちょくって……」

ルイ

「うー、うー? うあー」

スバル

「ここ、どこだ……?」

ここは、アウグリア砂丘ではない。かといって、ルイと対峙した『記憶の回廊』というわけでもなさそうだった。

スバル

「エミリア――!! ベア子!! ラム――!!」

💧 袖を引かれる

――薄青の瞳が、開いた

――立ち上がろうとする腕を、そっと誰かに引かれた。

ガクガクと膝が震え、スバルの全身がわけのわからない汗を掻き始める。

それは、言葉にならない衝撃だった。それは、たとえようもないほどの激情だった。

ゆっくりと、瞼が震えて、薄く開き始める。

その向こうに閉ざされていたのは、湖のように澄んだ薄青の瞳。

楽しげに華やぐそれが、好きだった。

時に悪戯っぽく輝くそれが、好きだった。

胸を締め付けるほどに懇願するそれが、好きだった。

――ずっと、ずっと、ずっと、その輝きに焦がれていた。

スバル

「――レム」

スバル

(゚﹏゚)

「レム、レム……レムっ、レムぅ……れ、む……れむぅ……!」

❓ あなたは

――アナタハダレ、と

だが、その間、ただの一度も、彼女の声は聞けなかった。

今を、明日を、新しい彼女の声が聞きたかった。

スバル

「れ、む……大丈夫、だ。ゆっくりでいいから……」

レム

「――あなたは、だれ、ですか?」

――アナタハダレ、と。

🦸 英雄

🟠俺は、お前の英雄だ

――この可能性は、予期していたはずだ。

もちろん、それでスバルの受ける衝撃が、痛みがゼロになるわけではない。

何より、ナツキ・スバルはすでに言われている。

『かっこいいところを、見せてください。スバルくん』

スバル

「――俺の名前はナツキ・スバル」

スバル

「今はまだ、思い出せないかもしれねぇ。でも、俺は……」

レム

「あなた、は……」

スバル

(๑•̀ᴗ•́)9

「俺は、お前の英雄だ。――レム、会いたかった」

傷だらけの英雄像を背負い、少年は少女のため、再びそう名乗った。

――もう一度、誓いをここに。ゼロから、彼女との物語を始めるために。

第六章90『英雄』終了。