リゼロを読む WEB版・初見向け解説
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206話

第七章62

『孤島の秩序』

公平で、公正で、偏りのない。――その秩序が課してきたのは、剣闘獣との試験だった。

🏷️ 自称

その異名を、誰が考えたのか

スバル

(・_・)

「自分がここにいる理由がわからないって……」

セシルス

「僕は気付いたらこの剣奴孤島に放り込まれてまして、前後の文脈も今後の展望もまっさら」

スバル

「なんで、『九神将』のこととかわからないのに、自分が『青き雷光』って呼ばれてることは知ってるんだ?」

セシルス「その痺れる異名、考えたのは他でもないこの僕自身ですからね!」

セシルス

(≧▽≦)

「いずれこの名前を轟かせて誰もが僕という主演役者に目を奪われる天下を作る!」

スバル

(´・ω・`)

「自分で考えた、あだ名……」

――いくら何でも、本物の一将が『九神将』を知らない発言はフォローできない。

彼は、ただの悪ふざけが過ぎるオオカミ少年――偽セシルスだ。

🦾 四本の腕

呼びにきた相手を、見上げることになる

「――このようなところにいたのかね、セグムント」

スバル

(゚Д゚)

「で、っけ……!」

・身長は二メートルを軽々と超える

・首も手足も丸太のようで、黒い制服がはち切れそう

・口を閉じてもはみ出す牙と、青い肌

・そして――両肩から二本ずつ、四本の腕

セシルス

(・∀・)

「やあ、どうも、グスタフさん! 今朝も立派なお召し物ですね!」

グスタフ

「世辞は結構、君の方は相変わらず無闇に健康そうで何よりだ」

グスタフ

「君の如き存在は剣闘場でこそ消耗されるべきと、そう公正なる私が厳正に判断している」

セシルス

「ええ、ええ、わかりますとも! グスタフ総督の配慮に大感謝~!」

🤝 自己紹介

島の管理を任されている、と名乗られる

グスタフ

「少年、目覚めたのであれば改めて話をしよう」

グスタフ

「本職は、神聖ヴォラキア帝国第七十七代皇帝であるヴィンセント・ヴォラキア皇帝閣下より……」

グスタフ

「この島の管理を任されているグスタフ・モレロだ」

グスタフ

( •̀_•́ )

「君は自分の名前と所属を話すことができるかね」

スバル

(´・ω・`)

「じ、自己紹介ありがとうございます。俺の名前はナツキ……ナツキ・シュバルツ」

――本名が広がるのはいいことではない。隠せることは隠しておくべきだ。

グスタフ

「しかし、ナツキ・シュバルツならば、セグムントはどうして君をバッスーなどと?」

スバル

(・∀・)

「セッシーにはセッシーの理屈があるんだと思います。確かめてみますか?」

グスタフ

(・・・・・・)

「――。いや、やめておこう。本職は知恵者ではないが、賢明でありたいとは思っている」

🙏 合流したい

間違いでここに来た、と訴えてみる

スバル

「俺とこの子……タンザっていうんだけど、この子は何かの間違いでここにきたみたいなんだ」

スバル

「俺たちはもっと遠く……カオスフレームって知ってるでしょう? その街にいたはずなんです!」

スバル

(>﹏<)

「きっと、仲間が俺たちを探してる! できればすぐに無事を知らせて合流したいんだ」

グスタフ

( •̀_•́ )

「――そこまで。そこまでだ、シュバルツ」

グスタフ

「君の主張は理解した。その上で、本職の話も聞いてもらわなくてはならない」

グスタフ

「それが、公平というものだ」

⚖️ 真っ平らな基準

この島を貫いている、たった一つの原則

グスタフ

「そう、公平だ」

グスタフ「公正であり、厳正であり、偏りのない真っ平らな基準……」

グスタフ

「秩序と呼ばれるものを構築するのに欠かせない、絶対の理だ」

グスタフ

「君を助けたのはセグムントであり、本職が上陸を許したのは条件付きであったと」

スバル

「それは……はい、覚えてます、けど……」

グスタフ

「たぶん、というのはいささか説得力に欠けた意見だ。あるか、ないか、だけでは?」

スバル

(・・・・・・)

「――。異論は、ありません」

⚔️ スパルカ

島に置いてもらう条件が、提示される

セシルス

(・∀・)

「ほらね、言ったじゃありませんか。ちゃんとバッスーはグスタフさんの目に適いますって」

グスタフ

「だが、少女の方は目を覚ましていない」

セシルス

「総督権限とかでうまく調整したり誤魔化したりとやりようはあるでしょう?」

グスタフ

「そうだな。少女が目覚めない以上、規定より一名少ない状態で始めることとする」

セシルス

(;・∀・)

「ありゃりゃ、藪蛇しましたか!?」

セシルス

(´ー`)

「すみません、バッスー。あとは自力で頑張ってください」

スバル

(>﹏<)

「ま、待て待て待て! 俺たちを島に置いた条件って……」

グスタフ「――『スパルカ』への参加だ」

🐟 本来の運命

出なければどうなるのか、を聞く

スバル

(╬゚д゚)

「なんで、俺たちがスパルカに出なきゃいけない!?」

グスタフ

「捕虜に奴隷、犯罪者……このギヌンハイブに上陸するものの事情は様々だ」

グスタフ

「だが、望んでやってくるものはほとんどいない」

グスタフ

「――この剣奴孤島を、帝国で最も意義ある血の流れる場所へ作り変えること」

――まるでロボットみたいに無機質で、冷たいのだ。

グスタフ

「皇帝閣下、とお呼びしろ。一度は注意、二度目は警告、三度目はない」

グスタフ

「もしも君が『スパルカ』への参加を拒むなら、少女共々、本来の運命を辿らせる」

スバル

(;゚Д゚)

「本来の運命って、なんだよ……」

グスタフ「――湖水で生きる水棲の魔獣の餌食となるだけだ」

😠 大っ嫌い

恨み言は、眠る子に配慮して小さくなる

グスタフ

「資格を証明すれば、本職が総督として責任を持って君を剣奴として迎えよう」

スバル

(¬_¬)

「……それ、最高だね」

うまくいっても奴隷になって、うまくいかなかったら魚の餌にされる。

――このヴォラキア帝国にきてから、一度もいいことが起こっていない。

スバル「……ヴォラキア帝国、大っ嫌い」

――恨み言は、眠り続けるタンザに配慮したみたいに小さく、か細いものだった。

🏟️ うるさい静寂

命日は、同じになることだ

――熱気が、会場を押し包んでいるのが全身で感じられた。

薄気味悪いことに、降り注いでくる視線の数は多くとも、ほとんど喧騒はない。

・岩のような肌をした蜥蜴人

・多くの刺青を体に刻んだ禿頭の男

・錆色の髪を長く伸ばした整った顔立ちの青年

「クソ、クソ……冗談じゃねえ、最悪だ……!」

「やってやる、オレはやってやるぞ……」

「黙っていろ! 貴様ら、私の指示に大人しく従え! そうすれば死なずに済む!」

共通点は、スバルを頭数に入れていないことと、命懸けの緊張が目に宿っていること。

――そしてこのままだと、誕生日は違っても、命日は同じになることだ。

🦁 剣闘獣

野蛮な試験の、試験官が口上を述べる

グスタフ

「――諸君、まずはよくぞこの島へ上陸した」

グスタフ

「その皇帝閣下より、直々に剣奴孤島の管理を任された総督として、諸君に栄誉ある試練を与える」

・赤い瞳を備えた獅子の顔

・蹄のある鹿のような四本の足

・ねじくれた角と牙

・巨漢の総督すら小さく見せる、恐ろしく長い尻尾と巨大な体

――ここでは剣闘獣と呼ばれている、恐ろしい敵。

グスタフ「――皇帝閣下の望む、強靭な帝国民としての威信を証明せよ!」

――『スパルカ』という、剣奴となるための野蛮な試験の試験官であった。

第七章62『孤島の秩序』終了。