第七章49
『星の巡り合わせ』
追われる子ども二人。荷車の脇に立っていた青年は、何も聞かずに相談に乗ると言った。
☁️ 空を仰ぐ
飛び出していった背中を、見失う
(╬゚д゚)
「クソ! もうどこにも見えねぇ……!」
(´-ω-`)
「スバルちん、ルイちゃん……」
――二人を案じる気持ちと、顔を合わせずに済むことの安堵。
冗談でも言ってはいけないことを、冗談と笑えない状況で言われた恐怖。
「――大罪司教、とはな」
「優先すべきは事態の収拾だ。こちらの動きは変わらん」
(>﹏<)
「放っておくってのか? 頭の中までガキになってる兄弟を!」
「貴様もミディアムも、使えなくなれば置いていかざるを得んぞ」
(¬_¬)
「手を結ぶか否か、選択権が自分にばかりあると思うな、道化」
✋ それ以上は
手当てらしい手当ては、何もできない
「あう、うあう!」
(╬゚Д゚)
「やめろ、ルイ! それ以上は必要ない!」
追っ手を無力化したあとも、ルイは攻撃をやめない。
(#>Д<)
「あうーじゃない! そんなにやったら死んじゃうだろ!」
「この人たちは、ただ怯えてるだけだ。そんなの、ちっともよくない!」
「うー」
救急箱があるわけではない。
頭を高くして寝かせ、血の出ている傷を拭いてやるくらいしかできない。
🦌 確かな繋がり
襲ってくる側の事情を、考えてみる
(・・・・・・)
「……この人たちも」
「うあう?」
「必死なんだ。自分たちの居場所が壊されないように」
年齢はてんでバラバラで、友達なんて雰囲気でもない。
でも、確かな繋がりがある。――頭に生えている、角だ。
「レムがいなくてよかった、のかな」
鬼族の一員であり、額に角を生やす特性を持っている少女。
――彼女も、彼らのような境遇と無縁ではなかったのかもしれない。
「ラムなら、誰になんて言われても屁とも思わなそうだし」
――そんな彼女なら、ルイのことを知っても平常心でいてくれただろうか。
(´・ω・`)
「……馬鹿だな、俺は」
ラムは、ここにはいない。エミリアも、ベアトリスも、みんな。
🧭 本当の迷子
合流する案を、自分で保留にする
タリッタと合流する案は、保留にした。
――アベルたちと一緒にいない理由を、うまく説明できる気がしない。
彼女だってルイが大罪司教と知れば、同じように遠ざける。
「ルイ、いくぞ。『見晴らしのいい奈落』を、オルバルトさんを探すんだ」
「死にたくなかったら、俺から離れるな。俺も、お前を死なせたくない。……今は」
(・∀・)
「あー、うー」
🏃 逃げろ逃げろ
戦うな、逃げろ、と繰り返し叫ぶ
(>﹏<)
「ルイ! 戦うな! 逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ!」
「あう! う!」
追っ手は本当に、角のあるものたちしかいない。
――タンザが職権を乱用できるギリギリで戦っているのだろう。
「う……追ってくる! ルイ、迎え撃つな! このまま逃げるぞ!」
「うー?」
(;´Д`)
「なんでじゃない! なんでもだ! とにかく、ダメなんだ!」
赤ん坊のような無邪気さは、失われていない。
――でも、その無邪気さを持ったまま、『暴食』の力が戻った。
ナツキ・スバルの目が黒いうちは、それをさせたらダメなのだ。
🛒 樽を積んだ荷車
細面の青年が、手招きしている
「しつ、こい……!」
「――お二人さん、こちらへ」
手招きしているのは、細面の青年。
パッと見、頭に角は生えていない。
「追われてるんでしょ? 見たところ、相手もかーなーり本気っぽいです」
「お二人の小さな体なら、きっとここにぴったり収まりますよ」
「だ、だからって、そこに隠れても……」
「時間がない。星の巡りは刻一刻と変わるもの」
「たーだー、ここは素直に従った方が得策だと、ぼかぁ思いますよ」
🛢️ 傾いた積み荷
荷台に隠れるのが自然、だからこそ潜らない
「おい、そこのあんた! ここに子どもが二人こなかったか?」
「え? それって、もしかしてぼくに聞いてます?」
「なぁ、この積み荷はなんだ?」
「さーて、なんだと思います? ぼかぁ、どういう商人に見えますか?」
樽が掴まれ、積み荷が軽々と傾けられる。
――荷台に誰か隠れていれば、樽の重みにやられたはずだ。
「安易に荷台に隠れなくて正解でしたね」
「隠れてたら、今頃は全身の骨がバキバキだったかも」
(´Д`;)
「……怖いこと言わないでくれよ」
荷台に隠れると考えるのが自然だ。
――嫌な予感がして、荷車の下に潜り込んだ。
⭐ 星のお導き
なぜ助けてくれたのか、を聞いてみる
「でも、なんで助けてくれたんだ?」
(・∀・)
「ああ、ぼかぁ、ウビルクってもんです」
「お二人を助けたのは、何となくそうした方がよさそうって思っただけってことです」
「それって、商売人の勘ってやつなのか?」
(´∀`)
「はっはっは、違いますよ。ぼかぁ、商売人でも何でもありません」
「この荷車も、ぼくのもんじゃありませんしね」
(゚д゚)
「え!? でも、だってさっきの人たちには」
「ぼかぁ、自分が商人だなんて一言も言ってませんよ」
――本当にハッタリだけで、追っ手を躱し切ったらしい。
「そーれがどういうわけか、こうして目的もなく外をぶらついていまして」
「お二人さんが、ぴょんと頭を飛び越して現れたわけなんです」
🔑 すでに君の中に
相談に乗る仕事をしている、と名乗られる
「ぼかぁ、実はちょっとした相談とかに乗る仕事をしてましてね」
(╬¬_¬)
「ついにきた! 結構です……いや、結構って答え方は詐欺師に都合よく……いりません!」
「たーだ、ぼかぁ課せられた役目を果たしたいだけなんです」
「悪いけど、俺たちの事情は知らない方がいいよ」
「ぼかぁ、特に何も聞かなくても大丈夫な相談役なので」
( ゚д゚ )
「そんなことある!?」
「響いてないっていうより、よく意味がわからないっていうか……」
「たぶん、目の前の問題ですよ。ほーら、二人とも追いかけられてたじゃないですか」
――小さな『考え』は信じられなくても、小さな『勘』は信じる余地がある。
( •̀_•́ )
「わかったかも、しれない」
「ああ、急ぐよ。色々とありがとう、ウビルクさん。――いくぞ、ルイ!」
🔮 星詠み
別れ際に、部屋へ戻ると言い残される
「ウビルクさん、悪いことは言わないから実家に帰った方がいいよ!」
(;´Д`)
「危なくないように大人しくして、もう詐欺もやめた方がいい!」
(´ω`)
「詐欺はやめた方がいい、とはなーかなか手厳しい」
「早々に部屋に戻りませんと、カフマ殿に嫌味を言われてしまいそうですし」
第七章49『星の巡り合わせ』終了。
アル
ミディアム
アベル
ルイ
スバル
ウビルク