リゼロを読む WEB版・初見向け解説
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206話

第七章32

『進むべき道筋』

プリシラが出した条件は、『九神将』を一人味方に付けること。名前が挙がったのは、謀反人だった。

⏰ 流れる時間の価値

戻るのに時間をかけすぎだ、と叱られる

プリシラ

(¬_¬)

「凡愚一人、連れて戻るだけでどれだけの時間をかける?」

アル

(´・ω・`)

「いや、だから悪かったって謝ってるじゃねぇか……」

ナツミ

「プリシラ、あまりアルを責めないでくれ。悪いのはアルじゃなく、俺だ」

プリシラ

「額が赤くなっているのは、壁にでも打ち付けたか?」

ナツミ

( ゚д゚ )

「お前、『千里眼』でも持ってんの? 的確過ぎて怖ぇよ」

👀 珍しい好奇の眼差し

出ていったときとは、顔つきが違う

プリシラ

「その装いで萎れた顔をしていたかと思えば、顔つきと目の色を変えて戻ってきた」

プリシラ

「血の巡りも多少なりマシになっているとなれば、少しは見え方も変わる」

ナツミ

(・_・)

「……褒められてる、のか?」

プリシラ

「飛び跳ねて喜んでも構わんぞ」

ナツミ

「そこまでではねぇよ」

膝を屈している場合ではないのだと、叱咤激励されることで。

🎴 単純な話じゃ

協力の条件が、はっきり示される

ナツミ

「出せてない結論ってのは、プリシラとの協力体制の話か?」

プリシラ

「九神将をより多く切り取った方が勝つと、それは覚えておるな?」

ナツミ

「ああ。『壱』が役立たずなわりにはお邪魔虫だってところまでは」

プリシラ

「単純な話じゃ。――九神将を一人、味方に付けてみせよとな」

無茶な条件では、決してない。

勝利のための前提を、最初の一歩として求めているだけだ。

ナツミ

「なんて、小躍りしていい条件じゃない、よな?」

アベル

「当然だ。わざわざ負け戦に乗りたがる傾奇者などそうはおらぬ」

🏠 普段はどこに

あの男が普段どこにいるか、を聞く

ズィクル

「恐れながら、閣下、やはりここはセシルス一将を頼っては?」

ズィクル

「セシルス一将のような、真っ当でない考えの持ち主しか頼れないのではないかと……」

ナツミ

(・・・・・・)

「あ、ズィクルさんもその人のこと頭おかしいって思ってんだ」

ナツミ

「問題はどこにいるのか、とかだよな。普段はその人、どこに住んでるんだ?」

アベル

「あれは普段、帝都にあるアラキアの家に住んでいる」

ナツミ

(・_・)

「なるほど、アラキアの……なんで?」

アベル

「アラキアはセシルスを殺す機会を窺っている」

アベル

「命を狙うたびに周囲に被害を出されては敵わぬ。故に、セシルスに命じた」

アベル

「どうせなら、アラキアの狙いやすい場所にいろと」

スバル「……なるほど?」

将軍同士の殺し合いを放置する精神性も、それに従う考えも理解できない。

ナツミ

「自分を殺そうとかする奴と、よく一緒に住めるな……」

😱 少々では済まない問題

魔都を拠点にする一将の、いまの状況

アベル

「それは魔都カオスフレームを拠点としているヨルナ・ミシグレだ」

ナツミ

「『極彩色』とか、そんな風に呼ばれてたっけ」

ズィクル

(´・ω・`)

「美しい方です。その点、私だけでなく、誰もが認めるところでしょう」

ズィクル

「ですが、ヨルナ一将には少々……いえ、少々では済まない問題が」

アル

「その、問題ってぇのはなんなのよ」

ズィクル「――謀反です」

ナツミ

「え?」

アル

「え?」

ズィクル

「ヨルナ・ミシグレ一将は、これまで幾度も謀反を起こし、ヴィンセント・ヴォラキア皇帝の治世を脅かした謀反人なのです」

ナツミ

(╬゚Д゚)

「そんな奴、将軍のポジションに置くなよ!!」

🗺️ 密林の南

魔都カオスフレーム

ナツミ

「そのカオスフレーム……だったか。どこにあるんだ?」

アベル

「位置的にはそうでもない。ここから南東……バドハイム密林の南に位置している」

ナツミ

「あとは、なんで魔都なんて呼ばれてるのかだけど」

プリシラ

「安心せよ、凡愚。貴様の小胆が潰れるような理由ではない」

プリシラ

「かの地は、古くより多くの種族が混沌と住まう都市なのよ」

混沌。――それで、魔都。

アベル

「――魔都にて、九神将の『漆』であるヨルナ・ミシグレを傘下へ加える」

プリシラ

「それで構わぬ。なに、妾は寛大じゃ。後出しで条件を加えたりはせぬ」

🙏 切羽詰まった色

新しい族長が、同行を願い出る

タリッタ

(>﹏<)

「――アベル、どうか私も連れていってくれませんカ」

アベル

「どういうつもりだ? 貴様は姉より、シュドラクの族長の座を譲り受けたはず」

タリッタ

「今の私では一族ヲ、シュドラクを率いるには力不足デ……」

タリッタ

「必要なのでス……私ガ、誇りと共に族長の立場を背負える切っ掛けガ」

彼女が求めているのは、成功体験だ。

自らの力で、自分を認められるだけの成果。

――それは、今こちらが欲しているものと、根底で同じものだった。

ナツミ

「アベル、俺は賛成だ」

ナツミ

「そんな心持ちでミゼルダさんの跡目を継いでも、タリッタさんだって力を発揮できない」

タリッタ

(´;ω;`)

「ナツミ……」

タリッタ

「しばらくハ、姉上に代理を任せまス。グァラルを守るたメ、大勢は動かせませン」

アベル

「沈黙の間に、そのぐらいは考えたか」

🚪 話は聞かせてもらった

扉の向こうから、売り込みが飛んでくる

フロップ

(・∀・)

「――話は聞かせてもらったよ!!」

フロップ

「タリッタ嬢、大変な役回りに自ら志願する心意気、僕はとても感銘を受けた!」

フロップ

「僕の妹の、ミディアムを連れていくのがいいだろうとね!」

ナツミ

「そ、その心は?」

フロップ

「まず腕が立つ、そして愛嬌がある。その上、滑舌がいいんだ!」

ナツミ

( ゚д゚ )

「滑舌……!」

三分の二は人好きする性質の話で、実質的な売りは「腕が立つ」の一点だけ。

ナツミ

「けど、そんなこと、ミディアムさんに相談したのか?」

フロップ

「いいや、していないよ! でも、これから話すから大丈夫さ!」

ナツミ

(・・・・・・)

「……だ、大丈夫なのか?」

🌍 果たさなくてはならない

付き合う必要はない、と言っても引かない

ナツミ

「……ミディアムさんもだけど、付き合う必要はないんだぜ」

フロップ

「馬鹿を言っちゃいけないよ、旦那くん。僕には目標がある」

フロップ

「やらなくてはならない、果たさなくてはならない復讐がね」

物騒な単語。だがそれは、この朗らかな男さえ許せない理不尽に向いている。

フロップ

「妹も、それは同じさ。僕と妹の目的も、歩く道も同じだ」

フロップ

「ここで君や奥さん、村長くんを見捨てたら、もう胸を張ることができないんだよ」

ナツミ

(´;ω;`)

「――。泣きそうになる。惚れそうだ」

⚖️ 交渉の材料

都市を落とした軍師、という肩書きの使い道

プリシラ

「無論、凡愚だけではない。『シュドラクの民』に、グァラルの守備兵、ズィクル・オスマン二将も交渉の材料となる。じゃが、一番は……」

アベル

「都市の陥落に貢献した軍師……言ったはずだ。帝国では強者が尊ばれる」

アベル

「それは武力だけでなく、知略においても同じことだ」

高く評価され、むず痒いとも言える。

だが一方で、過分な評価であるとも思える。

どれほど帝国で評価されても、レムの信頼と比べれば秤にかけるまでもない。

ナツミ

「俺が役立つってんなら上等だ。うまく使え。その代わり……」

アベル

「代わりに?」

ナツミ

( •̀_•́ )

「てめぇ、絶対に皇帝の座を取り戻せよ。それで、俺たちを無事に帰してもらう」

アベル

「言われるまでもない。――それが、俺のすべきことだ」

第七章32『進むべき道筋』終了。