第七章26
『踊る円卓会議』
都市は落ちた。だが敵は数でも質でも上を行く。円卓に、皇帝と紅の女が向かい合う。
🏹 戻ってきた妹
事情を知らない目には、誰が犯人に見えるか
( •̀_•́ )
「――動くナ」
上階が吹き飛んだ様子を見れば、襲撃があったことはわかる。
問題は、事情を把握できていないこと。
この状況では、プリシラこそ襲撃犯に見える。
「動けバ、その頭を射抜かせてもらウ」
(¬_¬)
「ほう、妾の頭をか? 折悪く、味方の窮地にも間に合わなんだ貴様が?」
(・・・・・・)
「そこまでにしておけ」
「タリッタは貴様が思うより使うぞ。容易くはない」
「だが、プリシラ……貴様、何度『陽剣』を抜いた?」
「タリッタ、矢を下ろせ。此奴は貴様の敵ではない」
「その女は明らかに危険でス」
「承知した上で言っている。だが、今貴様が必要なのは俺たちではない」
(>﹏<)
「あ、姉上……!?」
🪝 猫の手も借りたい
アルの引き上げが、案外大変だった
(¬_¬)
「――凡愚。貴様、あれを引き上げよ。こう騒がしくては興も削がれる」
「その男は妾が見ておく。なに、死なせはせぬ。余計な気を揉むな」
アルは、腕の片方を異世界に奉納してしまった身の上だ。
隻腕が相手では、選べる選択肢も限られる。
(・∀・)
「これが文字通りの手一杯ってやつだな」
(╬゚Д゚)
「うるせぇ! 助けられるつもりがあるなら、こっちのやる気を削ぐな!」
☀️ 肝心なとこで
竜巻のとき、誰が誰を守っていたのか
「いいからいいから! それより、肝心なとこで倒れててごめんだよ~!」
結果、頭を打って動けなくなった。
だが、その奮闘で三人は無事だった。
「でも、ダメなんだよ。あたしはあんちゃんの護衛だから、ちゃんと仕事できなくっちゃ!」
「次! 次はあんな情けないとこ見せないから!」
もらいっ放しの恩、いつか返済し切れる日がくるだろうか。
❓ 棚上げの疑問
国境が固く閉じている、その理由
(・_・)
「なんで、お前とプリシラがここにいる?」
「オレと姫さんが帝国にいる理由なんてどうでもいい」
「兄弟の本音は帰り方……このおっかなくて危ねぇ国から、住み慣れた我が家に帰る方法だ。違うかよ」
痛いところを突かれ、否定する言葉が出てこない。
「なら、お前はその答えを持ってるのか……?」
(・∀・)
「いや、悪ぃ。期待させて盛り上げといてなんだけど、知らねぇわ」
(╬゚д゚)
「おまっ……!」
「正確には、今の帝国から出てくのは難しいって話だ。入るだけならまだしも、出るのは至難の業って状況になっちまった」
楽に国から出られる状況にして、逃がしたくない相手がいる。
――皇帝の座を追われた男を、他国へ逃がさないための国境警備。
⭕ 円卓の対極
なぜここにいるのか、と正面から聞く
「当たり前のようにお前がここにいる理由はなんなんだ」
(¬_¬)
「煩わしい問いよな。――そこな男、ヴィンセント・アベルクスと話すためよ」
「けど、どうやってアベルの居場所を知った?」
「帝都ルプガナの皇帝の玉座には、皇帝を転移させるための仕掛けがある」
「政変を察知する能があれば、仕掛けを通じて東の地へ逃れよう。――代々、皇帝が葬られる墓所」
(・・・・・・)
「今はアベルと呼べ。少なくとも、玉座を奪われた俺に皇帝を名乗る資格はない」
「殊勝、律義、馬鹿正直……いずれにせよ、ずいぶんとやわな考えをする」
「皇帝の玉座に座るうち、立ち上がり方も忘れたらしい」
会議室の空気が、焼ける臭いさえした。
🪭 分を弁えよ
否定しないということは、当たっている
「まあまあ、落ち着けよ、ご両人。揉めても何の得にもならねぇだろ?」
「グァラルに超特急で駆け付けなきゃならねぇってわかった途端、潰す勢いで飛竜を飛ばさせてよ」
「たわけ」
猛烈な勢いで、扇が腹に叩き込まれた。
「妾の心中を代弁しようなどと、思い上がりも甚だしいぞ。道化であれ、分を弁えよ」
(×Д×)
「が、ガチギレがいい証拠じゃねぇか……けど、助けにきたのはホントだろ?」
明確に言葉で否定しないということは、的を射ている証だ。
🪑 所在に困って
席に困っていると、隣を勧められる
(´ー`)
「ナツミ嬢、もしもお困りなら私のお隣ではいかがですか」
(・_・)
「あの、もう気付いてると思うんですが、俺は女装ですよ?」
「あなたが女性を装っているのなら、私も男性を装っているようなもの」
「私の信じる男性像というものは、装っている相手であれ、女性相手には紳士的に振る舞うものです」
「さっき上で庇ってもらってありがとうございました」
「いえ、とっさに体が動いただけのこと。次は同じことができるかわかりません」
「なにせ、私は『臆病者』でして」
⚡ 帝国最強
数で負けている上に、質でも負けるとしたら
(・_・)
「いくら『九神将』って言っても、ラインハルトみたいなのがいるとはとても……」
「――生憎と、そうでもない」
( ゚д゚ )
「うえ?」
「『九神将』には、アラキアの上に『壱』がいる。それがそうだ」
「『ヴォラキアの青き雷光』と、そう呼ばれる超級の剣士です」
「ルグニカの『剣聖』やカララギの『礼賛者』、グステコの『狂皇子』と並び称される存在」
「敵対すれば、瞬く間に首が飛ぶ。そういう男だ」
数で負けている相手に、質でも負けたら。
背筋が、冷たくなった。
⚖️ 族長があんな目に
捕虜を生かすか殺すかで、割れる
「九神将の……それも、大物を倒せたのはでかい。きっと相手の情報も持ってるんじゃないか」
「情報ってのは、戦争中は金塊よりも価値があるもんだ」
(╬¬_¬)
「待てヨ、スバルと鉄仮面。アタイはそれには反対させてもらうゼ」
「あの女はヤバかっタ。さっさと殺しておいた方が絶対にいイ」
「それは……わかるけど、短絡的すぎるだろ」
「族長があんな目に遭わされてんダ。スバルがなんて言おうト、あいつは処刑しねーと気が済まねーんだヨ」
傷が癒えても、傷付けられた事実は消えない。
💀 命を捨てかねない発言
無視できるならしてみろ、と言われて
「妾のアラキアへの態度はすでに決めた。そも、あれの背を斬ったのは妾じゃぞ」
「アラキアのため、言葉を尽くすつもりは妾にはない。――興醒めではあるが」
「……俺には、お前が全然わからねぇよ」
「でも、死んだら全部終わっちまう。命ってのは戻らないんだから」
「妾に命の価値を説くか。妾が他者の命の価値を測り違えるとでも?」
( •̀_•́ )
「――。お前だって万能じゃない。間違うことだって、あるだろ」
部屋の空気が張り詰めた。
言い終えたあとで、マズいことを言ったと気付くパターンだ。
次の瞬間には、首を刎ねられるかもしれない。
「――妾とて過つ、か。業腹なことよな」
訪れなかった。
「あれの首を刎ねる前に、使い道を模索するのもよかろうよ」
「――っ、アタイたちに指図しようってのカ? 部外者のアンタガ」
「無視できるならしてみるがいい」
🚨 慌ただしい足音
話がまとまった、その直後に
(´ー`)
「正直、ひやひやしたぜ。けど、これで話はまとまった!」
「そしたら、嬢ちゃんが目覚めたら話を――」
(>﹏<)
「――大変なノー!」
その体と息を弾ませ、彼女は言った。
第七章26『踊る円卓会議』終了。
タリッタ
プリシラ
アベル
ナツミ
ミディアム
フロップと
ウタカタ、
ルイを守った。
ズィクル
クーナ
ホーリィ